サグライフ

永遠なんかにキョーミはないけど泣いたのさ

繋がる道と、枯れない思い。

 

渋谷すばるジャニーズ事務所辞めるってよ。

 

そんなポップな出来事ではないのだけれど、

この一件についてうまく泣けない自分がいることは確かだ。

 

今から一週間くらい前に、

渋谷すばる関ジャニ∞を脱退する旨が書かれたフライデーの記事が世に放たれるという情報を得た。

普段から「渋谷すばる」「すばる」「すばるくん」などといった単語でエゴサーチを欠かさない為、気付くのは早い方だったと思う。

その時の心境は「嘘だあ」。

正直、雑誌がサイゾーじゃなくて、フライデーだったことには引っかかったけど、信じたくなかったのもあって、あまり現実味を帯びてないように感じていた。

「どうせガセネタ」と思っていたこともあり、その噂を知った後も、特に言及したツイートなどはしなかったものの、段々周りも気付いてきて、いつしかTLには不安の渦が出来ていた。

「大丈夫」という無責任な事を言いながら、どこか「大丈夫」という自信が少しずつ崩れていくのを感じながらわたしはただ信じることしかできなかった。

 

フライデー発売日。

記事を読んだ時「くだらない」と思った。

「ベスト盤をリリースするにあたって、ライブのセトリがコミカル要素の強いものになるから辞める」だとか「”大阪ノリ”が嫌で辞める」などと言った文が並んでいるのを見た時、取って付けるにしてもくだらな過ぎる理由だと思った。

もし仮にセトリが嫌なのだとしたら、その反対意見が通らないほどエイトの活動はすばるにとってやりづらいものなのか?という疑問が浮かんだ。すばるの意見を尊重されない場所では無かったはずだと思ったからだ。

所謂バラエティノリが嫌だという意見もどうも嘘くさくて、適当書かれてんなあ、と笑っていたぐらい信じられなかった。

 

いや、信じたくなかったのかもしれない。

 

フライデーに実際に載ってから、

周りの人に「すばるくん、関ジャニ∞辞めちゃうの?」と聞かれることが増え、その度に「あー、それね。辞めないよ〜。」と訂正して回っていたことが今思えば虚しい。

 

いつしか、噂が噂を呼び、不安を煽る輩が現れ、信じる信じない合戦、憶測が飛び交いまくる居心地の悪過ぎるTLが出来上がっていた。

正直そのあたりから最悪の事態は考えるようにしていた、考えてしまっていた。

 

4/15 9:35

関ジャニ∞のFCからメールが来た。

そこには、

『「ファンの皆様へお知らせ」

関ジャニ∞のメンバーから、大切なお知らせがあります。
本日午前11時より、下記URLからファミリークラブ会員サイトをご覧ください 』

という文字があった。

 

「ああ、世界が回っちゃうなあ」と思った。

わたしはこのタイミングで覚悟を決めた。

ポジティブなことなんて到底考えられなかった。

そこから11時までの時間が物凄く長く感じた。地獄だった、と表現するほどの気持ちにはなっていなかったけれど今まで生きて来てここまで時間がゆっくりに感じることはなかった。

 

11:00

アクセスが集中していて全く繋がらない。

きっとツイッターに戻ってTLを覗いたら、

既にアクセス出来た人がツイートしているだろう、とも思っけど、どうしても自分の目で見たかった。

何度か更新ボタンを押していたらやっと繋がった。

 

渋谷すばるです。この場を借りて皆様にお伝えさせて頂きたいことがあります。この度、ジャニーズ事務所を辞めさせて頂く決断を致しました。」

 

言葉が出なかった。涙も出なかった。

 

小学3年生の夏に、親戚の家で見せびらかされたアイドル雑誌の中から、渋谷すばるを見つけて、関ジャニ∞というグループに所属しているということを知った。

その時から今までずっと、すばるがいるから、関ジャニ∞がすきだった。

 

だからこそFCサイトに掲載された文を読んだ時に、関ジャニ∞をすきでいる理由が無くなった喪失感があったのは確かだ。

でもやっぱり不思議と涙が出なかった。

 

発表があってからすぐに、記者会見の情報が流れて来て、テレビで会見の映像が流れていた。

すばるは真っ直ぐ前を向いて話していた。

辞めるに至った経緯と、これからのことを話すすばるの目からは確固たる意志が感じられた。

DVDのメイキングを見ていてよく思っていたが、すばるは誰かを説得しようと話す時に目を見開く癖があると思う。そんな技を最大限使っていた会見だったと思う。

ジャニーズの今までだったら、このような一件があっても、会見すら開かれなかったりもするわけで、そう思えば本人の意思を文面だけでなくて言葉で聞けたのは良かったのかもしれない。(コピぺだったけど)

あと、驚いたのが、会見にメンバーも出席していたこと。参加した理由に「一人で立たせるわけにはいかなかった」と挙げていたのを知った時、何て温かいグループなんだろう、と思ってしまった。それ以外にもメンバーがすばるに対する想いや、今回の一件で何度も何度もしつこいくらいに引き止めた、という事実を知った時、なんて良いグループなんだろう、と思った。

 

わたしはこの時に初めて、

関ジャニ∞の全貌を見た気がした。

というのも、わたしはすばるがいるから、関ジャニ∞がすき、というのもあって、

実際、すばるの活動にしか興味がなかった。

ライブに行っても、すばるしか見ていなかった。

ジャニーズWebのレンジャー更新も、すばるしか見ていなかった。

すばるが不在のレギュラー番組は見ていなかった。

他のメンバーの活動には無頓着で、

ソロコン、舞台、映画、ドラマ、を誰がいつやるのかも全く把握していなかった。

 

10年以上応援してきたはずなのに、

視野が狭すぎるが故に、すばるは「こんなにあたたかい人たちに囲まれていたんだ」と今になって知った。遅すぎる気付きだった。

「辞めるすばるに何か声をかけたか」という質問に、「すきすぎて何も言えなかったです」と答える丸山くんの気持ちが痛いほど分かった。

そうだ、わたしもすきすぎて言葉が出なかったんだなあ、と思った。

 

渋谷すばる”が”すきなわたしには、

関ジャニ∞を応援する理由が無くなったから、

もうエイトのライブには行かないことになる。

 

この一件ですばるはたくさんの人の人生を狂わせてしまったけど、わたしはそれでもやっぱり渋谷すばるがだいすきで、揺るぎない、揺らぐわけない想いを強く確かめる経験になったと思っている。

 

ありもしない永遠を約束してくれたとき嬉しかった。「一生あなたたちのアイドルです」を聞いて涙を流したのは何故だったのかと今になって考える。「渋谷すばるは一生わたしのアイドル」と書いた団扇に目を見て頷いてくれた事も思い出してる。アイドルって言葉は人を縛ってしまうものなのかもしれない。

ここ1,2年、すばるは”アイドル”を懸命にやっていたように思う。「本物のジャニーズになる」と発言したあたりのすばるは、自らに革命を起こしていた。ライブではニコニコお手振りマシーンと化したすばるが見れた。誰よりも客席を見て、誰よりも手を振り続けて、目を合わせるために少し屈んだりする姿には動揺した。

 

でも結局、すばるは何も変わっていなかった。アイドルを演じていただけで、ずっとわたしがすきになった当時と変わらない、だいすきなすばるだったことに気付いた。

 

この一件があってから、「わたしがすばるなのか?」と錯覚するほど、LINEの通知が止まらなくなったり、ツイッターのTLに何年も浮上していなかった人がわざわざわたしにリプをくれたりすることがあって、すばるのおかげで繋がれた人がたくさんいるということ(本当にありがとう財産です。)と、

渋谷すばる」の第一想起が「わたし」であることを感じることができてすごく嬉しかった。

 

わたしは、これからも渋谷すばるがだいすきだ。

 

今日まで色んなファンの色んな意見を見聞きしてきた。厳しい言葉もたくさんあった。でも全部正解だと思う。自分が思ったことを信じて良いと思う。

 

それを踏まえても、わたしはすばるのこれからを応援したい。

 

会見で「考え始めたのは35歳を過ぎた辺りからだと思うんですが、年齢的なタイミングと言いますか、人生半分くらい来たのかなーってことをぼんやり考え初めたのが最初です。」と答えていたのを見た時に、「やっぱりすきだ」と思った。確実に死に向かっていく中で叶えたい夢が明確なのはかっこよすぎる。すばるの歌声や才能を持ってして、諦めるべき夢なんてこの世に一つもないと思う。やりたい事を片っ端からやってほしい。

渋谷すばる”としての人生を全うしてほしい。

 

ジャニーズ事務所に所属して、ここまでの地位を築けたすばるはこの先も関ジャニ∞だったなら、安定した収入は確約されていたと思うし、近くには気の知れた仲間がいたのにも関わらず、誰もが羨むほどの居場所を自ら手放す決意をした。自ら退路を絶ったのだ。それは並大抵の覚悟ではないと思う。これから本当にどうなるか分からない。わたしはいつ渋谷すばるを見ることが出来るのかも分からない。どうやって生きていけばいいのかも分からない。

でも、不安よりも「かっこよすぎるよ」という思いばかりが溢れ出す。わたしも羨ましいだけで終わらせずにやりたいことはやろう、と奮い立たされた。

わたしは、生きていく中で後悔だけは絶対にしたくないから、すばるも後悔ない人生を送ってほしい。

いつか自らが望む景色に辿り着いて、

「これでよかったんだ」と思える日が来る事を願っている。

これから多くのアウェイを感じる経験があると思うし、辛い事苦しい事がたくさん起きると思うけれど、踏み出した一歩は大きいから自信持って突き進んでほしい。「人生を少しくれたら、わたしの愛は全部あげる」の精神なので、

 

その背中を、一生追う覚悟です。

 

すばるにとってのこれからが、

瞬間最高の連続になりますように。

がんばれ。ずっとだいすきです。